フリーマーケット参戦記

本日は都内某所で孤独にフリーマケットに参加してきました。
友人・知人に告知していたにも関わらず、誰も来てくれませんでした☆ま、そんなことは予想がついてましたがね。プンッ!てなわけで飲み食いを一切しないことででトイレに行くことを避け、5時間強という長丁場を売り場を離れぬように調整したわけですわ。どうかこのプロ意識を評価して頂きたい。以下、わたしの戦記を時系列で辿ってゆく。

10:00 会場着。ガランとした会場にて特大スーツケースから、これまで愛用してきた洋服をガバっと出し、たたむでも並べるでもなく山積みにする。

10:05 全身黒ずくめの男性がやってきて「ブランド品は無いの?ビームスとかシップスとか」となぜか半ギレなカンジで詰め寄ってくる。「ビームスもシップスも無いッス。ただ、アナザーエディションとかアンドエーとかアーペーセーがあります。全部古いですけど。」と言って彼の目の前に山積み状態の中からアイテムを探し出し、並べる。男性が細部にわたるまで細か〜くチェックし、厳選したと思しきアイテムを手にして「これ全部500円でいいですか?」と聞いてきた。正直、全品100円という値段設定で考えてたわたしは快くオーケーを出す。出店料を一気に取り返すことに成功。彼はきっとブランド古着ショップのバイヤーさんなのだろうと確信。

10:20 ハングルで喋りかけてくる親子連れに、何かを聞かれるがサッパリ。売り物のチェーンバッグをわたしに持たせ、持った感じを二人で真剣に見ながら何やら言い合いに。気まず過ぎて見ないフリをしてバッグをそっと肩から下ろす。したら、なぜか謝りながら購入してくれた。しかも300円で考えてた品を500円で。何があったのか謎だけどラッキー。

10:30 中国人の団体がそれぞれ山盛りに衣類を購入してくれた。しかし、勢いに圧倒されて相手の言い値を全て受け入れていたら一着あたりの値段が数円というまさかの価格設定になってしまった。それを見ていた日本人の方たちも「コレとコレで10円で!」みたいなテンションになり、100円で考えていたアイテムが10分の1以下という想定外の展開に。

11:00 若いお母さんと小学生の娘さんが一着ずつ「コレはどう?」「コレは要らない」「コレは?」「要らない」「コレ似合うんじゃない?」「似合わないもん」「コレかわいいじゃない」「全然かわいくない」というやり取りを開始。売ってるわたしに一切気を遣わない小学4年生だという少女の純粋さに若干傷つきながらも微笑ましく見ていたらお母さんが「コレっていくらなんですか?」と可愛く聞いてきた。100円で考えてた品も「これ全部10円っス!」と返してしまうお調子者体質を発揮。
彼女たちが去った後、服がキレイに折りたたんで並べられていることに気付く。一点一点見た後、たたんで並べていたあのお母さんの無意識の行動に静かな感動を覚える。←大袈裟

12:00 オシャレな専門学校生風の集団が男女入り交じってキャピキャピ販売しているブースを眺める。……青春とは何か。

12:30 眠気に襲われながらもボーッとお客さんがくるのを待つ。観光客と思しき欧米人のカップルがそれぞれカメラでわたしと並べられた服を無断で撮影していく。“ちょ、肖像権!”とか思うも(冗談だぜw)、ニュアンス含め英語でなんて言うのかわからず下を向いてやり過ごす。

13:00 フリルやらレース、シフォン素材系の服を中年男性が購入してくれる。羽織ったりしてサイズを気にしていたのでご自身が着るものを探しているのだろうと察する。“きっとフツーの店で買うのは抵抗があったり店員に訝しがられるのだろう”と勝手な憶測をする。そしてまた勝手に“オッサン、あんたに着られるこの服たちを幸せにしてくれよ……”という願いを込め、価格設定無視で叩き売る。

13:20 オシャレな専門学校生風の集団が男女入り交じってキャピキャピ販売しているブースを眺める。勝手に“あの子とあの子が付き合ってて、あの子とあの子が付き合ってる”などと予想。“寧ろあのイケメン2人が付き合ってたりして。キャッ!”などと夢想。眠気が覚める。……恋とは何か。

14:00 冗談みたいなでっかいカメラと、冗談みたいな撮影隊、冗談みたいな人数の人たちに会場の一部を乗っ取られる。ドラマだか映画の撮影だったらしい。多国籍な人たちがいっぱいいたのはそのせいか。風船を持った色んな国の子供たちがキャッキャとはしゃぐ様を撮影していた。ついでにフリマ会場も全写し。勿論わたしのブースも。ちょ、肖像権!(本日2度目)
撮影終了後、エキストラっぽい若い女性たちが買っていってくれた。

15:00 バラ柄のシャツに迷彩のダボっとしたズボンというおじさんが花柄(バラ柄)のワンピース2枚を気に入ってくれたようでずっと持っている。寝袋やら今日拾ってきたらしき空き缶の袋も大量に持っていた。失礼だとは思ったが、気に入ってくれたなら貰って欲しいと言うも、2着分きっちりお金を払ってくれた。しかもオロナミンCをくれた。「昨日からポケットに入れてたからぬるくなっちゃってるけどよ!」と言いながら迷彩ズボンから取り出しながら「冷蔵庫に入れれば美味しく飲める」と。

14:50 終了の時間が近づくにつれ、今日一日何も口にしていないことに気付き、頂いたぬるいオロナミンCを飲む。いや、、、めっちゃ丁寧に除菌シートでビンの周りを拭きまくったけどね(オッサンごめんw)。元気ハツラツ&尿意勃発。

15:30 オシャレな専門学校生風の集団が「どこで飲む〜?」「土間土間にする〜?」という話をしていた。……オレンジデイズ

16:00 吉野家で一人打ち上げ。Cセットが卵ではなく味噌汁に変わったことに若干の苛立ちを覚えながらも秒速完食。減量に苦しんだボクサーの試合後の食事とはこういうものなのだろうと一人悦にひたる。次回の試合も万全の状態で臨みたいと思いながら――、次回こそは万単位の売上を出したいと思いながら帰路につく。


で、帰宅後に売上を計算してみたんだわ。純利益930円だったわ。。萎える!笑
でも、マイナスにならなかっただけでも良かった。何より楽しいしね。それに自分に思い出がいっぱい詰まってる服を着てくれる人の顔が見られるっていうのは嬉しいことだし。いやーハマるわ、フリマ。